インフルエンザ、コロナウイルスの対策・予防(リンク集)
明らかになってきていることは ~感染経路と予防・対策~
まず、ウイルスの感染経路は、飛沫感染と接触感染です。最も重要な対策は、咳エチケットと手洗い・アルコール消毒など手指衛生を徹底することです。咳エチケットは、個人が咳・くしゃみをする際に、マスクやティッシュ・ハンカチ、袖を使って、口や鼻をおさえることです。
原則として空気感染はないので、テレビメディアで映像が頻繁に流れている陰圧室は重要ではありません。SARSでは当初、医療従事者への感染が問題となりましたが、マスクの着用が感染発病を抑える結果となったとの論文が、香港やシンガポールから出ています。
↓他のウイルス
手洗い
①石鹸を泡立てながら、手のひら動詞をよくこすりあわせる
②手の甲をこすり洗いする
③指の間を洗う
④親指と手のひらをねじり洗いをする
⑤指先・爪の間を洗う
⑥手首を洗う
手を洗った後は、清潔なタオルなどで水分をよくふき取って乾かす
アルコール消毒
インフルエンザウイルスをはじめ、ヘルペスウイルスなどにも消毒効果があります。
「エタノール(エチルアルコールとも呼ばれる)」とは、お酒の成分と同じアルコールのことです。
消毒用エタノールは、ウイルス本体を包み込んでいる「エンベロープ」という膜を持ったウイルスに対して消毒効果を発揮します。
インフルエンザウイルスやヘルペスウイルス、そしてRSウイルスなどはエンベロープを持ったウイルスです。消毒用エタノール(アルコール)は、これらのエンベロープを破壊してウイルスを消毒します。
アルコールがエンベロープを破壊します
日本医師会によると、消毒とは「生きている微生物(ウイルスや細菌など)の数を減らすための処置」のことで、必ずしも微生物をすべて殺したり、取り除くことではないとされています。
ちなみに、消毒に最も適したエタノールの濃度は80%前後です。従って消毒用エタノールの濃度は80%前後に調整されていることになります。
「コロナウイルスもエンベロープウイルスで、エタノールは非常に有効です。」
ノロウイルスは「ノンエンベロープウイルス」
ウイルスはその構造からエンベロープ(脂質性の膜)のあるウイルスと無いウイルスに分けられます。エンベロープのあるウイルスは、アルコール消毒剤からダメージを受けやすいのに対し、エンベロープのないウイルス(ノンエンベロープウイルス)は、ダメージを受けにくく、アルコール消毒剤が一般的に効きにくい傾向にあります。しかし、最近ではノンエンベロープウイルスにも有効な新しい「酸性アルコール消毒剤」が開発されています。
pro.saraya.com
①肌質や目的に合った洗浄成分(界面活性剤)で選ぼう
子供がいる家庭での使用や乾燥肌の人におすすめなのが、手肌をやさしく洗うことができる「アミノ酸系」「両性界面活性剤」のハンドソープ。
アミノ酸系・両性界面活性剤系の洗浄剤は、洗浄力がマイルドで肌への負担も少ない傾向にあります。ボトル裏の成分表をチェックして、下記のような成分の記載があれば肌に優しく洗える場合が多いと判断できます。アミノ酸系の場合、「ココイル〜」「ラウロイル〜」などの後にアミノ酸系の成分が記載されていることが多いので、それを目印に見極めてみてくださいね。
<成分表示のこれをチェック!>
【アミノ酸系の一例】
ココイルグルタミン酸Na
ココイルグリシンK
ラウロイルメチルアラニンNa
など
【両性界面活性剤系の一例】
コカミドプロピルベタイン
ラウロアンホ酢酸Na
など
ひどい泥汚れもしっかり洗える!洗浄力の高い「石けん系」「カルボン酸系」
屋外での作業やスポーツなどで手がひどく汚れてしまうことが多い人は、洗浄力が比較的高めの「カルボン酸系」「石けん系」のハンドソープを選びましょう。
<カルボン酸系の洗浄成分一例>
ラウレス-4カルボン酸
ラウレス-6カルボン酸 …など
<石けん系の洗浄成分一例>
カリ石ケン素地(石けん)
脂肪酸 (ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、等)+水酸化Na/K …など
特に泡切れがよくさっぱり手を洗いたい人は、石けん系のハンドソープがおすすめですよ
②食事前やキッチンでの使用には「殺菌成分」配合のハンドソープ
食事の前や料理をするときは食中毒対策のためにも、殺菌成分の「イソプロフィルメチルフェノール」「塩化ベンザルコニウム」等が配合されたハンドソープで手を洗うとよいでしょう。
ただし、殺菌力が高い成分(有効成分)を使用すると、手肌のバリア機能が低下してしまう場合があるため敏感肌・乾燥肌の人が毎日使用する場合は注意が必要です。
また、殺菌成分が配合されているハンドソープを使ったからといって、完璧に除菌できるというわけではありません。前提として、きちんと泡だてて隅々まで手を洗うことが重要になるため、まずは丁寧な手洗いを心がけましょう。
③低刺激なもの・肌にやさしい成分配合のものを選ぼう
敏感肌の人や子供のいる家庭の場合は、できるだけ手肌に負担となる成分が含まれていないものを選びましょう。特に、仕事などで頻繁に手を洗う必要がある人は、手荒れの原因にもなるので注意が必要です。
<敏感肌の人はできるだけ避けたい成分>
エタノール・変性アルコール
香料
着色料
防腐剤(パラベン※や安息香酸など)
ピーリング成分(サリチル酸やグリコール酸など)
複数種類以上配合された精油、植物エキス※
など
※パラベン類が一概に刺激があるわけではありません。メーカーによっては安全性を考慮し、各アイテムに厳しい配合基準を設定しています。
配合量や抗菌性の高いパラベンの場合、稀に人によって刺激に感じる可能性があるため注意が必要です。
手がカサつきやすい人は保湿成分・抗炎症成分に注目
手が乾燥でカサカサしてしまう人は、手肌への負担をやわらげるクッションの役割をしてくれる保湿成分配合のハンドソープを選びましょう。
特に、秋・冬は温水で手を洗うこと増えるため、手が乾燥しやすくなります。手をやさしく労わりながら洗うために、エモリエント成分や肌に存在する天然の保湿成分が配合されているかチェック。
手の洗いすぎなどによって手荒れを起こしてしまっている場合は、炎症を抑える有効成分の「グリチルリチン酸2K」が配合されているものがおすすめです。
<天然の保湿成分一例>
セラミド(セラミド1〜3、6Ⅱ等)
PCA-Na
アミノ酸類
乳酸Na
など
※乳酸(ピーリング成分)と間違えないようご注意ください。
<エモリエント成分一例>
スクワラン
●●油
●●脂
など
④泡のきめ細かさ・泡立ちの良さもチェックしよう
泡で出てくるタイプのハンドソープなら、自分で泡立てる手間がなく子供でも簡単に手を洗うことができます。また、きめの細かいふんわりした泡でやさしく洗うことで、肌への摩擦がかかりにくく手荒れの防止にも繋がります。
液体のハンドソープはコスパが良いものが多いのが嬉しいポイント。泡立ちの良いハンドソープであれば、少量のソープでもしっかり泡立てて手を洗うことができます。商品の「使用感」の評価やコメント等を参考に、泡のきめ細かさ・泡立ちの良さもチェックしてみてくださいね。
ハンドソープ40商品ごとに洗浄力、除菌力、肌のやさしさ、使用感を計測
マスク
①マスクをつける前によく手を洗う
②マスクを鼻の形にあわせ、隙間を防ぐ
③マスクをしたまで伸ばし、顔にフィットさせる
不織布マスクは使い捨て
使い終わったマスクはビニール袋に入れ、口を閉じて捨てる
サージカルマスクは直径5μmまでの粒子を除去することができますが、細菌の大きさは約1μm、ウイルスは0.02~0.1μm程度のため、このままではサージカルマスクを通過してしまいます。しかし、咳やくしゃみで飛散する際には、粒子の周りに水分を含んだ直径約5μmの飛沫となっているため、サージカルマスクによって予防することが可能です。
結核菌や麻疹ウイルスのように、微生物の周囲の水分がなくなったいわゆる飛沫核(直径5μm以下)による空気感染が懸念される感染症についてはN95マスクが必要です。
花粉 30.0マイクロメートル (人の髪の毛の3分の1)
ヒトの細胞 10.0マイクロメートル
飛沫 3.0~5.0マイクロメートル
PM2.5 2.5マイクロメートル以下
細菌 1.0マイクロメートル
インフルエンザウイルス 0.1マイクロメートル
日本衛生材料工業連合会
http://www.jhpia.or.jp
全国マスク工業会
メーカーといたしましては、使い捨て用として販売している不織布マスクを再利用できるということは言えません。基本は1日1枚使っていただくことを想定しております。
今回、2社にお聞きしたところ、どちらも不織布マスクの再利用については「使い捨てを大前提として製造しているため、推奨できない」という回答だった。
その理由として挙げられたのが、マスクのフィルター効果が薄れるということ。
経済産業省の幹部:「『再利用が可能であることを周知する方向』で検討している」 使い捨てマスクについて消毒液をかけ、乾かしたうえで再利用ができると伝える方向で検討しているといいます。
WHO事務局次長:「マスクの着用をしなくても感染の危険性が高まるわけでない」
過剰に使われることで、必要な人にマスクが行き渡らなくなるというのです。ただ、日本人にとってマスクには特別な意味がありそうです。
室内
湿度
ウイルス表面にはタンパク質のとげが突き出しており、人が吸い込むと喉の上皮細胞にくっつく。その後、人の細胞の仕組みを乗っ取り、増殖を開始。「1個のウイルスが1日に1万個にも増える」(瀬戸口教授)
感染する力を弱めることはできないのだろうか。「インフルエンザウイルスは寒冷乾燥を好み、高温多湿に弱い」(瀬戸口教授)という。1961年に研究者のG・J・ハーパー氏が「温度20度以上、湿度50~60%で空気中での感染力が下がる」ことをつきとめた。
体感で知るのは難しいが、「温湿度計」が家電量販店などで千円程度から売られている。これを目安に加湿器で湿度を上げたり、暖房の温度管理をしたりすることができる。その場合、注意したいのが、湿度が50~60%を示しているからといって、必ずしもウイルスを撃退できているとは限らないということだ。
換気
普通、人間は1人あたり1時間に6畳ひと部屋分の
空気を必要としていると言われています。
こんなにたくさんの空気が必要なんだ~、
ってビックリしましたが、
つまり、1時間でこれだけの空気が汚れてしまう、
ということなんですね。
また、冬は暖房器具から出る一酸化炭素や二酸化炭素、
たくさん着ている衣類から出るホコリやチリ、
乾燥した屋外から持ち込まれる土ボコリなども
空気を汚す一因なんだとか。
料理をしたり、食事をすれば、においも出ますしね
怖いことに、汚れた空気は気管や粘膜を傷めるため、
抵抗力を落としてインフルエンザ等の感染症にも
かかりやすくなってしまいます。
この論文には、具体的にはどのような換気を行ったのか触れていないのですが、一般的には、部屋の対角線上にある2か所の窓を開けて空気の流れを作ること(窓が1か所しかない場合は、窓ガラスの位置を窓の真ん中にして2か所開く)、窓に向かってファンを回して空気の流れを促進させることが勧められています。
換気回数ですが、30分以上も空気中を浮遊する結核菌の90%を除去するためには、1時間に6回以上(1回ごとに数分以上)!の換気が必要とされていますが、新型コロナウイルスに対しては、1時間に1回でも2回でもやらないよりやった方がマシくらいのつもりで、自分たちができる範囲で取り組むしかないと思います。
また、最近は、優れたウイルス除去率を謳っている空気清浄機(+加湿機能)が発売されていますので、常に人が集まる場所には、優秀な日本のメーカーを信じて導入することもあるでしょう。
うがい
水道水でうがいすることで、風邪予防になることが、京都大学の研究グループにより実証されています。
うがいをしない群と、ヨード液でうがいをする群、水道水でうがいをする群とで比較した結果、風邪に罹った率は、水道水でうがいをした群に軍配があがりました。
この時のうがいの頻度は、15秒×2回を1日3回行うというものでした。イソジンなどのヨード系のうがい薬は、常在菌まで殺菌してしまうので、口腔内やのどの粘膜を傷つけ、感染に弱くなったと考えられています。
ただ、うがいをすることでインフルエンザを予防できるという科学的な根拠は証明されていません。
鼻からウイルスや菌が侵入した場合や、細胞に感染するまでのスピードが速いため、1日数回のうがいが予防にどこまで役立つのか判断が難しいようです。
しかし、普段から風邪予防のために、京都大学の実験のように、うがいを毎日15秒×2回を1日3回するというのは現実的には難しいです。
それよりも、うがいをするタイミングの方が大事で、外から帰って来た時、人込みに揉まれた時、口腔内や喉が乾燥してイガイガする時などに行うようにすると効果的です。
・水うがいで風邪発症が4割減少 ( PDF )
http://www.hoken.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2015/03/gargle2007.pdf
おまけ